PROJECT STORY

STORY 02 塗料業界初、塗替えシミュレーションアプリ「i Color Paint」の開発

  • S.Iさん S.I

    名古屋支店営業課 課長

  • Y.Iさん Y.I

    営業本部 係長

Project Outline

2014年、塗料業界で初めてiPad専用簡易カラーシミュレーションアプリ「i Color Paint」を開発し、Appストアで無料配信を開始。それまで非常に手間のかかる作業だった塗り替えイメージを作成するカラーシミュレーションを効率化することで、社内だけでなく業界に一気に普及した。画期的なアプリ開発のきっかけは、日頃の作業を効率化できないかと考えた営業担当の気づきだった。

きっかけは非常に手間がかかっていた塗り替えカラーシミュレーション。

  • S.Iさん

    「i Color Paint」を開発しようと思ったきっかけは、カラーシミュレーションの作業がとにかく大変で、少しでも簡単にできれば営業担当者もラクになるし、お客様にも喜んでいただけるんじゃないかと思ったことです。外壁などを塗り替えるとなったとき、まずはカラー見本の色サンプルから選んでいただく、実際に塗装されたものを確認したい場合はA4サイズの塗装見本を作成する、建物全体のイメージを確認したい場合は、パソコン上で建物写真の色を変更して印刷する(いわゆるカラーシミュレーション)、という流れが一般的でした。このカラーシミュレーションが非常に手間のかかる作業でした。

  • Y.Iさん

    以前は、建物の写真をデジカメで撮影し、事務所でパソコンに取り込んで、ソフトウェアで色替えしたい部位にマスクを掛け、カラーシミュレーションをする。それから印刷をするのですが、プリンターの性能によって仕上がりが微妙に異なるため調整を何度も繰り返し、最終的に仕上がったものを確認していただく、「イメージと違う」となるとまた調整をし直して…。これを各営業が担当していたため、依頼が集中すると何日も缶詰めに、といった状況が続いていましたね。昔デジカメがなかった時代は、もっと大変だったみたいですけど…

当時、普及し始めていたiPadで撮影・編集・プレゼンを1台で完結させる。

  • S.Iさん

    2010年代に入り、普及し始めて私自身も活用していたiPadを利用すれば、1台で撮影・編集・プレゼンのすべてが完結するんじゃないかと考え、企画・仕様をまとめて社内に提案したところ、「それはおもしろそう」ということで開発を始めることになりました。ソフト会社を探すところからスタートし、企画・仕様をまとめ、ソフト会社と何度も打合せ、操作性・機能・色の精度など調整を重ねて、完成までは1年近くかかりました。

  • Y.Iさん

    完成したときにどう提供するかも少し議論になりましたね。当時、カラーシミュレーションのソフトが数十万円もしていたので有料にしようかという意見もありましたが、「誰でも簡単に扱える」というコンセプトにしたいということで、無料で公開することになりました。ソフト提供元としてスズカファインという社名を表示することで、塗料販売につながればいいかなと、もともとソフトで儲けようと思っていたわけではありませんでしたから。今では、利用されている方が海外含め1万ユーザーを超えました。

やりたいことがあって手を挙げたら挑戦させてくれる。

  • Y.Iさん

    お客様から「アプリがきっかけで当社を知った」「塗料も使ってみた」という声をいただけるようになったこともありがたいですし、営業の武器の一つにもなりました。打合せの際に「i Color Paint」でカラーシミュレーションをしてお見せすることで、新規のお客様にも話を聞いていただきやすくなりましたね。

  • S.Iさん

    はじめに意図していた作業の効率化もできて、以前は何日もかかっていた作業が、慣れれば1~2分でできるようになりました。自分が時短できるだけでなく、お客様自身でも簡単に出来るようになりましたので、お互いうれしい結果につながっていると思います。当時は業界経験も浅く、また、営業をやりながらアプリ開発を行うという状況だったのですが、やりたいことがあって手を挙げたら、責任をもって自由に企画させていただけたというのはとてもありがたいことだったと思います。