PROJECT STORY

STORY 01 戦後の創業から、時代に合わせて製品と会社を変化させ続けてきた軌跡とは

  • 田中 卓 TAKU TANAKA

    代表取締役社長

  • 福井 正郎 MASAO FUKUI

    特別顧問

Project Outline

1948年(昭和23年)の設立以来、70年以上にわたり、時代に合わせた製品開発、会社のあり方も変化してきたスズカファイン。
その軌跡を代表取締役社長・田中 卓と特別顧問・福井 正郎が振り返ります。

70年以上にわたり、時代のニーズに応じた製品を開発。

  • 福井

    1948年(昭和23年)、戦後間もない時期に人員16名で設立して以来、スズカファイン(当時は鈴鹿塗料)は、時代のニーズに応じた製品を開発・展開してまいりました。
    当初は木部用の油性下塗り塗料からスタートし、その品質が認められ”下塗りの鈴鹿”として全国的に認知されるようになりました。高度成長期に入り、コンクリート造りの建物が一般化し、1966年には水性エマルション系模様塗料の先駆けである「ラフトン」シリーズを開発。全国多数の建築物内外装に採用され、1970年代には日本で初めての高層ビルである京王プラザホテルや帝国ホテルなどの著名物件にも採用頂きました。

  • 田中

    1967年には、エアゾール事業の前身となるスズカホームペイントを設立。1977年にエアゾール工場が稼働し、現在の塗料事業とエアゾール事業、2本柱の形がつくられました。

会社のあり方も時代に合わせて変化。

  • 福井

    時代のニーズに応じた製品を開発・展開していくために、会社のあり方も変えてきました。1970年代、ラフトンシリーズの大ヒットに伴い、創業の地である三重県内の工場を拡充、関東地区・関西地区にも生産会社スズカケミーを設立したほか、全国の主要都市に販売会社、塗料運搬会社を設立いたしました。
    当時は、捕鯨船団方式といって、本社が母船、それぞれの事業の特性を活かした子会社が船団として、それぞれ独自に経営をして事業を拡大していきました。本社と子会社との人的な交流も行って、ノウハウを学ばせるということもしていましたね。今では販売会社をはじめ、子会社の多くを統合、合理化を進め、時代に合わせて会社のあり方も変えてきました。

  • 田中

    変えたということでいくと、1992年に鈴鹿塗料からスズカファインに社名変更しています。これは、創業から44周年、エアゾール事業の分野がかなり幅広くなってきて、スプレー塗料だけでなく、化粧品や食品のスプレーなどを販売していく際に、鈴鹿塗料という名前では販売しづらくなったという経緯があります。

人と地球にやさしい製品づくりに1960年代から取り組む。

  • 田中

    人と地球にやさしい製品づくりにも長く取り組んでおり、油性塗料が主流だった1960年代から、いち早く水系塗料の開発・展開を行ってきました。また、1979年には、国内初の太陽熱反射塗料「クールトップ」を開発、特許製品として販売を開始いたしました。太陽熱を反射し温度上昇を抑える遮熱塗料は、2011年の東日本大震災で電力不足になったときに省エネやエコに対する取り組みの一つとして一般の方々にも認知度が高まることになりました。

  • 福井

    シックハウス症候群、化学物質過敏症の原因となるVOC(揮発性有機化合物)削減などの従来からの取組みに加え、SDGsやESGの観点からも、今後益々、塗料分野における水系塗料の重要性が高まっていくものと考えられます。
    現在では、建築外装の主流となった窯業系サイディングボード向け製品も多数開発しており、超撥水タイプや超低汚染タイプ、意匠性を追求した多彩模様塗料、金属用の超高耐候性水系塗料など、高機能な水系塗料の可能性に限りなく挑戦を続けています。人と地球にやさしい製品づくりは、これからもずっと続けていきたいと思います。